サクセスストーリーの嘘
7/7に考えたこと。
サクセスストーリーを読んだり聞いたりすると面白い。
でも、真似してみても中々できなかったりする。
そして、「やっぱり成功する人は普通の人とは違うんだなぁ」と思ったりする。
この事象を紐解きたい。
「あり得ないこと」が起こるから、ストーリーは面白い
そもそも、なぜ"ストーリー"は面白いのか。
「あり得ないこと」が起こるからである。
例えば、最近ヒットした『君の名は』。
「主人公とヒロインの中身が、時空を超えて入れ替わる」という「あり得ないこと」が起こるから面白いのである。
もちろん、面白さには複数の要素があるので、単純化しすぎてはいるが。
SFやファンタジーも、「あり得ないこと」が起こるから、わくわくするし、面白い。
サクセスストーリーの嘘
サクセスストーリーも同じである。
例えば、
「毎日毎日、ソーラーパネルの飛び込み営業やってました。最初は嫌だなぁと思ったし、まわりはいつも不満をもらしてました。そんな中、コツコツやって、成果を出せるようになりました。その営業の最中に、たまたま時間を取ってくれた社長にあって『君の人生それでいいのか?!』と言われて、人生真剣に考えました。その後、不動産営業に転職して、メッチャ稼げるようになりました。今では都心のタワーマンションに暮らしてます。」
みたいな話があったりする。
それはすごいなぁと、みんな感心する。
飛び込み営業時代に培ったメンタルタフネスで、成功したんだなぁと思う。
でも、よくよく考えてみると、本当に成功した理由は、シンプルに「単価の高い不動産営業に転職したこと」だったりする。
メンタルタフネスは昔から強いのかもしれない。
更に、頑張っていると人生を変える社長さんと知り合えるような、いい出会いがあるんだなぁ、と思う。
でも、実はその出会いは、直接的には成功に関係ない。
その社長が不動産の営業を勧めたわけではなかったりするのだ。
しかし、この話をすると、、
飛び込み営業や、偶然の出会い、
が成功の要因のように聞こえてしまう。
しかし、これはあくまで"ストーリー"なのだ。
普通の人には中々できないこと、滅多に起こらないこと、だからストーリーになっているのだ。
そして、美談に聞こえるのだ。
この話を簡略化すると、こうなる。
「元々、営業は得意だった。より単価の高い不動産営業に転職した。成功した。」
これではストーリーにならない。
だから、脚色されているのだ。
更に問題なのは、成功した本人さえ、脚色していることに気づいていなかったりするのだ。
本当に成功することはすごく簡単なのかもしれない。
ただ、人間気づくまでに時間がかかる。
ストーリーに惑わされず、本質を見抜こう。