データ戦略の重要性
- 最近は、経営においてデータ戦略が非常に重要になっていると感じる。
- 先日Googleの自動運転車に関するレポートが紹介されていた。
- 記事によると、Googleの自動運転車のチームであるウェイモは、以下三つの手段でデータを集めているという。
- キャッスルと名付けた91エーカー(0.36平方キロメートル)もの広大な敷地で、事故につながりそうな事例を再現し試験走行
- キャッスルは、「止まれ」の標識や信号など一般と同じ道路環境が再現された仮想の町
- 参考:東京ディズニーランドが0.51平方キロメートル
- 3次元の詳細な地図のシミュレーションに、ウェイモが実世界で走らせている車の「仮想版」を2万5000台投入して試験走行
- 1日当たりの試験距離は1000万マイル(1609万キロ)
- ウェイモは公道用の試験車を600台擁しており今では一日あたり一万マイル超を試験走行
- 現在までに公道で350万マイルを走破
- 更に、「スパイシー事例」と呼ぶ年に一度起きるかどうかの状況も試験しているという。
- 例えば、引っ越し作業員が道路に荷物を倒し、さらに対向車線から車が来るといったシナリオを再現
- 走行距離で表されるようなデータの量だけでなく、特異な事例も試験するなどデータの質にもこだわっていることが分かる。
- 一方で、日本の自動車会社は、運転手を補佐することに注力した自動運転車を開発しており、データを集めたり、AIを賢くしたりといった議論には乏しいという。
- 今後、どちらが自動運転の未来を制していくのかは分からないが、蓄積したデータが差別化要因になるであろうことは容易に想像できる。
- 自動車以外の業界でも、他社にないデータを蓄積し、活用できる状態に加工していることが、競争優位性の源泉になってくることは間違いない。