事業の失敗事例①
事業の失敗には色んなパターンがある。
私自身が経験した失敗パターンをご紹介したい。
メンバーのモチベーションがそろっていない
メンバーのモチベーションが違うと、事業は成功しなかった、、というかそもそも始めることすらできなかった。
新しいサービスを作りたいというメンバーを4人集めた。
2名は"起業したい"というのがモチベーションだった。
1名は"新しいサービスをつくってみたい"というのがモチベーションだった。
1名は"サービスが上手く行きそうで儲かりそうならやりたい"というモチベーションだった。
最初は良かった。
新しいサービスのネタがあって、集まったのはそれをやりたいメンバーだった。
新しいサービスの話をするのは楽しかった。
夢を語りながら、前に進んでいた。
しかし、いざ"事業"として、お金を儲ける手段として進めようとした時に、話が変わった。
空想でいろいろ考えている内は良かったのだが、現実はそう甘くない。
うまく行かなくなったときに、モチベーションの差が現れ始める。
アクセルをかけるメンバーと、ブレーキがかかるメンバーがいる。
結果、チームは離散した。
では、これはモチベーションの低かったメンバーが悪いのだろうか。
否、チームを集めたトップの私が悪い。
起業家たるもの、巻き込むメンバーのモチベーションを見抜かなければならない。
人を見抜くのも起業家としての資質。
適切な人を巻き込んで、チームを作らなければならなかった。
事業のネタが悪い
事業のネタが悪いと、どうしようもない。
考えている事業がお客さまに求められていなければ、成功しようがない。
私はかつて、WEB上に違法でアップロードされている映画やドラマなどの映像をAIで自動認識し、自動通報するシステムの構築を検討していた。
映画配給会社や、映像製作メーカーがお客さまになる想定だった。
技術的には可能だったし、社会的な意義もあった。
しかし、肝心のお客さまが、そのシステムを求めていなかった。
違法動画を見る人と、DVD/ブルーレイのコンテンツを購入する人の層は全く異なるという認識だったのだ。
そのため、お客さまは積極的にそのシステムにお金を払うつもりがなかった。
ビジネスを成立させるための最大の条件は、、
そのビジネスを求めているお客さまがいる
ということである。
これを満たさない限り、ビジネスは始まらない。
事業の決定とメンバー集めの順序が逆
まず事業の内容が決まってから、その事業をやるのにベストなメンバーを集めるべきである。
私はその逆をやってしまった。
集まったメンバーのバランスは良かったのだ。
営業・アプリ・インフラ、それぞれが得意なメンバーが集まっていた。
そのメンバーで新しい事業を考えようとした。
そうすると、メンバーありきの事業案になってしまう。
本来は、お客さまが求めている事業を作らなければならない。
まず、お客さまのニーズが最優先でなければならない。
しかし、チームメンバーの希望を優先させることになってしまった。
チームメンバーが先に集まってしまっているので、チームメンバーの希望の最大公約数で事業を発想しなければならなかった。
つまり、メンバーの全員がやりたいことしか事業にできない。
お客さまが求めているものは、メンバー1人が発想したビジネスかもしれないのに。
事業案が固まるまでは、チームはいらない。
一人でいい。
事業案が固まる、つまりお客さまが誰かが明確になったら、チームを集める。
そうすれば、チームメンバーの希望ではなく、お客さまの希望に応えることが優先されるようになる。
事業の失敗の原因は一つではない。
一個一個、失敗を体験して学び、次に活かすしかない。
続きはこちら↓