保険会社・商品の作り方
アクチュアリーの方にお伺いした保険会社・商品の作り方の概要をまとめておく。
ライフネット生命保険の立ち上げが書かれた『ネットで生保を売ろう』岩瀬大輔著からも一部引用する。
前提知識:法律の理解
保険に関する法律としては、大きく以下4つが存在する。
・保険業法
・商法
・民法
保険会社の作り方
保険業法で、以下5つの書類を金融庁に提出し、金融庁担当者との折衝を経て、内閣総理大臣の認可を得ることが求められている。
・定款
・約款
・事業方法書
・保険料および責任準備金の算出方法書
・事業計画書
事業方法書には、医的選択(新契約の審査)における審査基準を記載する必要がある。
算出方法書は保険数理に基づき、合理的かつ妥当なものである必要があり、アクチュアリーの手を借りる必要がある。
事業計画書には、募集や管理体制に関する事項を記載する必要がある。
保険商品の作り方
まずは、保険商品の基礎となる三つの数値を設定する。
予定利率、予定事業費率、予定死亡率(給付事由が死亡なら)である。
これら三つの数値が、保険会社の利益の源泉となる利差・費差・死差の三利源に対応している。
これら三つの数値をベースに、保険料、保険金額、責任準備金、解約返戻金を設定する。
将来数十年の期間にわたって、収入現価=支出現価+利益現価という等式が成り立つようにする。
その他にもいくつかのポイントを押さえて、クリアに説明できるようにする。
・保険の形態は何か?医療保険か、年金保険か、終身保険か、等。
・投資商品として作るとしたら、なぜ保険の形をとる必要があるのか。
・変額保険であれば、最低保証をするのか、特別勘定運用とするのか。
・どのような場合に給付されるのか。
・ちゃんと責任準備金を積めるどうかを検証できているか。
・運用する場合には、運用対象の利率は何パーセントになるのか。
まだまだ奥が深そうなので、今後深堀してアップデートする。